5月5日は、端午の節句と言われ、男の子が無事、逞しく育つようにとお祝いをする日本伝統の行事の日である。家の中には、強くて逞しくなるよう願いを込めて、鎧飾りなどの五月人形を飾る。
また、庭には、立身出世のシンボルとして滝を登る鯉の勢いに倣い、鯉のぼりが立てられる。各地により風習は異なるが、当日は親しい人たちを招いて、ちまきや柏餅などで祝いの膳として、赤飯や鯛のかぶと煮などがふるまわれる。
女の子には、3月3日のお雛祭りがある。
稲城市の上谷戸と呼ばれる谷間には、毎年4月末から5月5日にかけて、たくさんの鯉のぼりが谷間の両脇を結んだロープに結ばれ、勢いよく風になびき、まるで、鯉が泳いでいるように見える。そして、近くの建物には、各種の5月人形や兜が飾られていて、自由に見学できる。
この上谷戸には、水車小屋があるが、これは、水車の回転を利用して、昔からお米の精米などに使われていた。田んぼの風景とともに、日本の農村の原風景が残っている。ここは、春から夏にかけての緑と花、秋の紅葉と1年を通じ散策を楽しめる。