旧道沿いや神社寺院の境内には、中世から近世にかけて造られた石でできた碑が多く残っています。

石造物は色々な種類があり、馬頭観音像塔, 庚申塔、板碑、地蔵菩薩塔、道標、板碑、供養塔、記念碑等があります。

このコラムでは、稲城市内に残り、歩いて見やすい馬頭観音塔、庚申塔、地蔵菩薩塔、道標を紹介しましよう。

71674b5542345f4993e3ea0bf4250320馬頭観音塔は、江戸時代の農村で多くの馬が農作業や物資の運搬に使われていました。大切な労働力であるため、馬が死んだ時や安全を願って石塔が建てられました。馬の顔が刻まれています。

759bbd9a216e53390dd4f802bd3b1566庚申塔は、農村で信仰されていた庚申講の継続を記念して造られました。庚申講とは、平安時代から始まったようですが、江戸時代に盛んになったものです。

6d54b79318d0f6a7b19900c9d76363bb地蔵菩薩塔は、江戸時代の庶民信仰として造られたものです。僧が左手に宝珠(望みをかなえる宝の玉)、右手に錫杖(僧が持って歩く杖)を持つ姿が一般的で、江戸時代を代表する石造物です。

道標は、道の分岐点に建てられた方向を示すものです。

東京稲城市にも、これらの石造物は壊されずに残っていて、それらを訪ねて歩くツアーは歴史や当時の生活ぶりを感じて楽しいものです。