2022年、ニューヨーク滞在中に生まれた作品である。毎年、咲いては散り、咲いては散る桜は、 人の一生のようである。日本人は、桜を愛し、常に心の中に桜がある。龍神がどんどん上に登っていき、 死ぬ瞬間の最後まで登り続けてる意気込みを思い描いた作品である。 幼少の頃から描き続けている龍は、優しく、尊い、世界のどこにもない美しい龍である。「日本の美しい桜は、 龍と共に強い幸せな未来を創ります。 圧倒的な日本の世界を感じてください」 というメッセージが込められている。絵を描くときは、常に生きて感じることを描き、 生み出す。 下書きはせず、インスピレーションで指と手のひらで描き、 最終的に筆を入れていく。生きているエネルギーを絵で表現し、誰かに渡し続けている。
Art
日本の美しい桜は、龍と共に幸せな未来を創る
圧倒的な日本の世界を感じてください
Artist
生きているエネルギーを絵で表現
西村 麻里
熊本県出身。広告代理店を経て、コピーライター、クリエイティブディレクターとして独立。コピーライターとして国内外で数々の賞を受賞。2015年のロサンゼルスで個展を皮切りに、ニューヨーク、ミラノ、ロンドン、パリと世界中で個展を開催。ニューヨークと東京を拠点に、世界中を飛び回る。独自の色彩とパワーで生きているエネルギーを絵で表現し続けている。
Art Style
和の要素を取り入れ、独自の色彩で表現する
油絵
西村麻里の描く絵は、パワフル、パッションがあると言われる。描くときは下描きをすることなくまずはインスピレーションで、手で、その指でキャンパスを触りながら色を塗り重ね、最後に筆で追っていく。幼少の頃から、龍が大好きで、ただもくもくと龍を描いてきた。作品にもよく龍がよく登場する。描く龍は、優しくて尊くて、美しい。人生の中に溢れる幸せとその背景にある苦しさ切なさ哀しみ、西村麻里の作品は和の要素を取り入れ、独自の色彩で表現する。ポップな絵を描くときは、主にアクリル絵の具を使用している。また、「岩絵の具」、時には「神社の砂」を混ぜることがある。
すべての深い感情を描きたいと彼女は思っている。とてもうれしい時、とても悲しい時に無性に絵を描こうという気持ちになるという。自分との対話を大事にしながらキャンパスに向かう。
Roots
目を閉じていても色が見える
彼女は、人や文字に色や音に色を感じるいわゆる共感覚、シナスタジアである。目を閉じていても色が見えるという。幼い頃は、自分が人と違うことで悩んだこともあった。今は人の心を色で受取り、人が見えないものが見えることを個性と捉えている。卓越した色彩感覚は、絵に生かされる。色彩が特徴的だといわれる所以である。全体が俯瞰で見え、色もインスピレーションで浮かぶ。幼少期から波乱万丈の人生であった彼女はいう。「それを乗り越えてきたから今がある」と。どんな逆境のときでも常に前を向き、そのエネルギーを絵で表現し、誰かに渡していく。