【熊本の伝統玩具 雉子車】

「雉子車(きじぐるま)」とは、木製玩具の一種で、「きじ馬」とも言われる。野鳥の雉子(キジ)を模して、松や杉などの木材を削り、車輪と紐を付け、屋外で子どもたちが引っ張りながら遊ぶ九州地方特有の玩具で、熊本県の阿蘇を中心とする山岳地帯が発祥の地と言われている。

雉子(キジ)は、古代より縁起の良い鳥、親子の愛情が深い鳥として尊ばれてきた。この「雉子車(きじぐるま)」の誕生は、両親が仕事で忙しく、子どもが一人ぼっちで寂しい想いをしないように、遊び道具として与えたことに由来する。子を思う親心は、日本の伝統玩具として、今もその姿を残し続けている。

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